甲冑皇子の愛は不器用【フルカラー】【タテヨミ】
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甲冑皇子の愛は不器用【フルカラー】【タテヨミ】

マリパラ/ひのすばる/むこ/夏冬しのび/わになべ/薄荷えん/studio73

復讐のための結婚

ネタバレ
2025年6月30日
このレビューはネタバレを含みます▼ 誰しも天恵を受ける世界で、その授かった天恵のせいで王女でありながら冷遇されている主人公の唯一の心の拠り所は、異母弟のエルマーのみ。
エルマーのおかげで頑張ってこれた主人公でしたが、隣国からの攻撃を受け、一気に戦争状態となり、混乱のまま、剣才を授かったエルマーに戦地へ赴く任の矛先が向いてしまい、そのまま帰らぬ人となる、という最悪な結果になり、復讐を目指すことになります。
芸術に重きをおいて平和ボケしていた結果なのか、国家の軍事体制が不十分だったのは間違いなさそう。
戦の才能に長けた人材が全くいないなんて国家としてポンコツすぎる。
軍の体系、統率が全くなっていないから、14歳の王太子、しかも剣才と言っても戦闘向きではなく、芸術向きの剣舞の才なのに、戦場に行かせて何とかしようと判断をするなんて愚かとしか思えない…。
戦況を読めない愚かな王、他人任せの貴族の大人たち、揃いも揃って子どもに背負わせるなんて最低すぎる。
主人公もエルマーがいないと寂しくて、自分が困るっていう胸中はちょっと違和感。自分の寂しさを埋めるためにいないと困る、って感じ取られる表現はちょっとイマイチだと思います。そこは純粋にエルマーの無事を祈って欲しい。
自分の息子を失った義母は、主人公に仇討ちを命じ、敵地に向かうことになります。ここで王女の出番となるのも一人で向かうのも、あっさり敵陣に潜り込むのも普通は考えられない、ちょっと有り得ない展開に。
ご都合展開はありますが、相手側の状況がまだ見えないので今後明かされる真実に整合性が取れていることを期待します。
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