路傍のフジイ【単話】
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路傍のフジイ【単話】

鍋倉夫

過去の自分とかぶります

ネタバレ
2025年8月1日
このレビューはネタバレを含みます▼ 主人公フジイの境遇は、自分の学生時代と似ている。自分も運動がだめで、勉強もそれほどできるわけでもなく、まして最悪なのがコミュ力で、そのせいで友人と呼べるものがほとんど出来なかった。特に一人でいることが苦痛でもなかったのではあるけど、大勢の中での一人ぼっちはやはりこたえた。そんな境遇の中でも自分を貫いて生きるフジイは、自分にはない強さがある。そのおかげでフジイは少ないながらも友達があり、大学時代は恋人もいた。自分はそこはフジイに完璧に負けた(笑)
そんなフジイの姿をみていると、彼のように人と接することが不器用な自分でも、人並みに生きていていいんだと思わせられました。勉強が出来、スポーツが出来、コミュニケーションが出来る人間しか生きる価値がないと思っていた時期もありましたが、フジイのように生きる道を知らせてもらいました。
生きていくのに必要なものは何か、知らしめてくれる素晴らしい作品だと思います。
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