婚約破棄してさしあげますわ ～ドロボウ令嬢とお幸せに～【単行本】【コミックシーモア特典付き】
八叉のおろち/花波薫歩
このレビューはネタバレを含みます▼
サイラス〜！頭がそもそも良く無いので、自分の置かれている立場が分かって無さそうなのが痛い。
ゴダード男爵家。フェリシアの叔父・バーナードは婿入りした後、妻を亡くし、下品な女と結婚して連れ子のメイジーの面倒をみているが、養子縁組しているかどうかがこの時点（3巻）で不明。バーナードと亡き妻の間にアグネスという嫡子がいるので、財産は全てアグネスが継ぎ、アグネスに婿入りした夫が爵位を継ぐ。その事実をメイジーは分かっていない。そして実家が火の車であるサイラスは「ドロボウ令嬢」メイジーと婚約する。サイラスは男爵家に婿入りする気満々で、援助して貰う気でいる。メイジーは、サイラスの家に嫁ぐ気でいる。思惑はすれ違い、ここは必ず破綻する！笑。最大のザマァポイント。フェリシアの幼馴染・バーニーは長男なのでフェリシアの家に婿入り出来ないが、フェリシア妹のローズマリーと良い仲なので、おそらくローズマリーが嫁入りする。フェリシアの家は侯爵家だが、第二王子が臣籍降下するには格下過ぎないか、という心配あるものの、王家も第一王子が国王になるから大丈夫なのか。ケヴィン殿下が功績を立てて公爵に陞爵しても良いしね。ふぅ。皆んな収まるところに収まれば良い。というのがこの物語の収束。バーナード叔父が勝手過ぎるメイジー母を離縁する、という結末でも良い。そもそも人が良さそうで働き者のバーナードが何故あんな女と再婚したのか謎。それが飛び火してフェリシアが迷惑を被っているのだから。そして、もう一つ。メイジーが「ドロボウ令嬢」と言われる所以。人の婚約者を狙っただけでは無く、何人もの優秀な学生の詩作をドロボウしている事。真似は盗まれた、とは言い難く、フェリシア達はジレジレしているが、これは教師や選者が明確に分かっていて欲しいところ。何故メイジーの詩を優秀作だと言ってしまえるのか、教師よ！私、学生時代、レポートを丸写しされた事で、教師が見抜いてその子達を叱ってましたよ。まぁ、丸写し出来ない様にトラップも仕掛けてましたけど。フェリシアもそのうち誰にも真似出来ない詩作をするんじゃ無いかな。彼女が自信を取り戻して、幸せになるまで。メイジーとサイラス、サイラスの家が叩きのめされるまで、後は秒読み。楽しみに待ちます。
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