半分あげる【単行本版(シーモア限定描き下ろし付)】
有馬嵐
このレビューはネタバレを含みます▼
なんでもっと早く読まなかった自分…と読後噛み締めてます。ずっとカートにいれてたのに。
結論から言うとすごくよかった。
不憫受は良く読みますが、不憫攻プラス、タレ目。そんな彼を救いたくて共に家を出る世話焼き受。はじめポジション逆と思ってたけど、これは個人的にはよい誤算でした。
絶望すら自覚なく笑う攻を、なんとか救ってあげたい受。2人の感情の機微が秀逸に描写されていて、家出旅行中ずっと切なかった。高校生の2人にはそうするしかなかった終わり。幼さはなく、大人でもないからこそ互いにはなれたんだと思う。
そのぶん、再会後の2人の成長と自由に、じーんとしました。大人になると窮屈になることもあるけど、この攻にとっては自由、幸せを手にできたんだなあ…
絵もすごく好きです。攻の前半の諦めきった微笑みと、欲しいものが手に入った後半の涙と笑顔…感無量です。
作者さんのファンになりました。次回作品も楽しみにしてます。
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