みいちゃんと山田さん 分冊版
」のレビュー

みいちゃんと山田さん 分冊版

亜月ねね

リアルさがしんどい

ネタバレ
2025年8月20日
このレビューはネタバレを含みます▼ 11巻まで読みました。
どちらも発達障害らしき兄妹間の近親相〇で生まれたみぃちゃん。
読んでいると発達障害よりも知的障害だと感じる。
新しく担任になった女の先生が支援級を進めても世間体を気にして拒否る祖母、みぃちゃんがバカだって言いたいの?!と面談で親身にみぃちゃんを心配してくれる担任を罵倒するママ。
中学へ行ってからのみぃちゃんへのいじめも酷そうだし、殺害されるという結末が分かってる分、しんどくて続きを読めずにいます。
田舎ゆえに世間体を気にしすぎて支援級へ行かせて貰えなかった悲劇がリアルに書かれてると思う。
適切な教育を受けさせて貰うべきだった子が自立に失敗して自滅して死んでいく悲惨さ。
自分でも良好な人間関係を築いたりや仕事をうまく出来ないことが分かっていて、バカにされていることにも敏感。万引きしても体を差し出すことで相手が喜んでくれて口止めしてもらえることを覚えてしまい、キャバ嬢になっても立ちんぼしてお金を貰うという全てにおいて悪循環な人生を生きるみぃちゃんが可哀想で辛い。

同じ特性を持つムウちゃんのように、適切な支援を受けられるようになれば明るい未来が待っていたのに拒んでしまうのも、みぃちゃんの無知ゆえの愚かさ。

こんなにも救いがないストーリーは久々に読みました。
後味は悪いけど、これは実際に起きていることだろうと思うと目を逸らしちゃいけない気がする。

この絵のタッチに対してのかなり重いストーリー、現代に生きるみぃちゃんみたいな女の子に向けて、作者の様々な思いが感じられます。
キャバ嬢も風俗も立ちんぼの内情、境界知能や知的障害の女の子の特徴など、かなりリアルに書いてるなと思いました。
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