町人Aは悪役令嬢をどうしても救いたい ~どぶと空と氷の姫君~
目黒三吉/一色孝太郎/Parum
このレビューはネタバレを含みます▼
8巻まで読了してます。私の場合2025年8月のシーモアのイベントで3巻まで無料で読めましたので、そこからの課金でした。多分1巻だけ無料だったならばその先課金しようとは思わなかったかもしれません。この作品の良さは3~4巻からかも。
設定はよくあるチートで俺つえーの異世界転生もので、悪役令嬢は本当は努力家の気高い女性なのに、逆ハーを狙うヒロインからあることないことを吹き込まれたメインキャラたちが悪役令嬢を攻撃してくるのを主人公が守るという話です。けれど主人公はモブで平民、力もなければお金もないので今のままでは貴族の学校に入学することも出来ない…そのためにゲーム知識を駆使してお金やスキルや経験値を獲得し自分の道を切り開いていきます。そして何年もかけて途方もない入学金を稼ぎ晴れて入学するのでした。
そんな主人公のアレンくんは初め、悪役令嬢が闇堕ちして自分の住む国を壊滅してしまうのを防ぐために頑張っていますが、いつしか努力家の悪役令嬢のアナスタシアに好感を持ちます。アナスタシアも、努力家で肉体的頭脳的精神的に優れたアレンのことを認めていきます。その一方でヒロインやその周囲…王太子、隣の国の王子などは貴族の特権にあぐらをかいて何も成長しないようです。アナスタシアへの冷遇や鼻持ちならない態度に読者は何度もイラつくことになりますが、ちゃんとアレンが返り討ちにしてくれスッキリします。そうして悪役令嬢闇堕ちのシナリオを打ち破るのでした。
しかし日常は続きます。シナリオは終わり、何が起こるか分からない本当の日常が始まります。アレンとアナの関係にも変化が。敗北を認められない王太子とヒロインによって大きな事件が起こります。このシナリオのその先が私は好きでたまらんのです。理性が無いと批判するレビューもあるけれど、キャラクターが生きている感じがして素敵だと思います!
いいね