王太子様、私今度こそあなたに殺されたくないんです! ~聖女に嵌められた貧乏令嬢、二度目は串刺し回避します!~
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王太子様、私今度こそあなたに殺されたくないんです! ~聖女に嵌められた貧乏令嬢、二度目は串刺し回避します!~

おしばなお/岡達英茉/先崎真琴

彷徨える魂魄!恋情と執着の果てに。8巻!

ネタバレ
2025年8月29日
このレビューはネタバレを含みます▼ 最初から壮大なストーリー!もの凄く巧妙に張り詰められた伏線!なので。8巻での性悪聖女の断罪が意外にも呆気なく感じられました。まるで魅了にかけられたかの様に聖女に心酔しきっている王や貴族達の目を覚ますのはちょっとやそっとの事では敵わない、と思ったのです。ですが、リーセルと仲間達の綿密な働きでその牙城を崩し、聖女の悪を暴いた様は圧巻でもありました。8巻にしてようやく。ここまで来たか。リーセルがホッとしたのも束の間だけれど、我々読者もホッとします。あと少しよ、リーセル!頑張って!必ず幸せになって!と願わずにいられません!前世で聖女の罠にかかり酷い処刑をされたリーセルは、死の回避と死に戻りの秘密「三賢者の時乞い」に迫って行く。ミステリーと不滅の恋、そして歪な執着。絡まり合った思惑が一つずつ解き明かされて行く様にドキワクが止まりません!それはユリシーズのリーセルへの強い愛情と想い。器(身体)が変わっても信じられる絆と愛。ギディオンの聖女への歪な執着。何もかもが自分の思い通りにならないと済まない聖女の悪癖。現世でリーセルが出逢う友情と深い信頼。世界観と設定もまた素晴らしく、読み進める毎に感動が増して行きます。ユリシーズが生まれ変わってギディオンの身体に入ってしまい、それでも変わらずリーセルを護る為に、厭われても側に居ると決めた強い意志には泣けました。互いに想い合うゆえに苦しみも倍増する。全てを悟ったリーセルの苦しみも。それでも未来を信じて行動する彼等の生き様に晴々とした気持ちになりました。物語は今クライマックス!幸せな未来まであと一歩。最終巻が待ちきれないよ!
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