断罪された悪役の自分だけが従者の執愛を知らない。
」のレビュー

断罪された悪役の自分だけが従者の執愛を知らない。

一ノ清たつみ/星名あんじ

やだー、タイトルから内容を勘違いしてたー

ネタバレ
2025年8月31日
このレビューはネタバレを含みます▼ てっきり悪役令息が断罪されて死んだ後の巻き取りか転生後、または追放された後に従者が彼の知らないところで彼を探し出したり名誉を回復させるために奔走する話だと思ってた。断罪シーンは絶対あると思っていたのでまだかまだかと。主人公は壮年とかあるし、ダラダラと対魔族対聖女の悪の組織の様子が続くなぁ、はよ進まないか、と。悪の組織のメンバーも何故か名前ついてないし、キャラとして定着させないのは何故?面白みに欠けるのでは、とか。
…断罪とは父親が当主時代の侯爵家の没落のことね。ヤダー、前提が間違ってたよー。断罪物に毒されすぎてて決定的な臨場感あふれるシーンがもっとバーンとでてくるものと思ってたから違和感が凄い。それに気づかず盛り上がらんなー、と思いながらヌルっと前半が進んでしまった…。
ジスランが現れてからやっと話が面白くなった。

いやぁ執愛はジスランのことでしょ、これ。リシャールを手に入れる為に策略巡らし権力使って侯爵家潰したんだから。ヤンデレ拘束監 禁も。これジスランが相手役でいいくらいの正統派だよ。確かにオリヴィエの言う通り、独りよがりで相手を思いやることなく、自分の感情に溺れ、押し付けるのは真っ当な愛ではないけれど。狂愛のお手本。敵役にするならもっとジスランの魔の手から逃れるやりとりの部分にベージを割いてほしかったなー。

断罪から年月経ってるようにも感じられないし、リシャールが悪役というにはかわいくて清廉だし、あんまり年取った感がしなくて。おじさん受けとしてもヌルい。「没落させられた侯爵家の跡取り息子、従者のダークエルフと悪の組織を作って反撃します」くらいの感じで良かったと思う。
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