本気になったメリーマン
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本気になったメリーマン

嶋二

好き!

ネタバレ
2015年3月1日
このレビューはネタバレを含みます▼ 表題作の他に、後2編の短編が入ってます。
クリスマスが2人の関係が変わるきっかけになったんだけど、でもそれでも思う、不思議なタイトル…。この表題作が私はどうしてかとても好きで、何回読み返したか、わかりません。触りは紹介文通りですが、地方出身で真面目で人付き合いが苦手な大学生だったおっくんが、その隣人でお調子者だった同い年、同大学のノンケ神林に強制的に付き合わされた、AV鑑賞会で言った「俺も女みたいにされたい」という言葉にまずズキュンときました。そして神林とのその後の行為から、自分はゲイだと自覚してからのおっくんの変わり具合いも、なんだかエロかった…(あくまで当社比)。2人の間には、友情だけでは割り切れないものがあって、でもそれが何か、神林はもやもやするもののわからない。2人は大学4年で、もうすぐそれぞれの進路で別れがやってくる。おっくんは不適切な遊び相手(◯◯レと書くとハネられる)とうまくやっているようで、でも神林はそれが面白くない自分に気づく…。はい、ベタな展開であるとは思います。が、そこは嶋二先生、この、下手なんだか上手いんだかわからない絵柄と独特の台詞回しで、何度も読み返したくなる作品になっているんです。ただ明るいお調子者だった神林が、次第にグルグル悩み考える様と、おっくんのツンな可愛らしさとエロさ、私はヤラレました。後の短編は、2つともエロ無し。高校生同士と、博士と通りすがりの男の話ですが、始まる前で終わってます。高校生の2人のやり取りがよかった。終わりに、表題作の2人の引越し直後の話が入ってます。
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