ヒーローなんかじゃない【単行本版】
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ヒーローなんかじゃない【単行本版】

宇井カシ

アンビバレントな感情に支配される作品

ネタバレ
2025年9月15日
このレビューはネタバレを含みます▼ 主人公のヒロは、2つ年上で苛められていたところを助けてくれたせいちゃんのことがずっと好きだった。ところが高校になって急に連絡が取れなくなって…でもずっと忘れられずにいたせいちゃん…そのせいちゃんと大学のクラブで再会するが、人違いを装われてつれなくされてしまう。乗り気じゃないせいちゃんをコンパに誘うが、トイレで先輩に悪戯されていて…助けたことでセ/フレ関係になるが…。でも相変わらずせいちゃんは嫌な感じで…辛くなるヒロ。そんな時ネットで男娘のライブチャットを見つける。あきらと名乗るその男娘がせいちゃんに余りに似ていて…、優しいあきらに癒されながらも、やっぱりせいちゃんのことを思い浮かべてしまうヒロ。優しかったせいちゃんがなぜこんなに捻くれてしまったのかが、高校時代にゲイバレして引っ越したこととか…ちょっとだけ語られてますが…説得力がないというか…。最後まで読んでもストンと落ちないところがあって、まさにアンビエントな気持ちになってしまいました。好きだけど、好きになれない…そんな作品でした。
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