天官賜福
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天官賜福

墨香銅臭/鄭穎馨/日出的小太陽

中華BL迷ったらコレ!

ネタバレ
2025年9月24日
このレビューはネタバレを含みます▼ この作者さんの小説は全て読みましたが、中でも一番好きです。日本には馴染みのない舞台だし、鬼や術など出てくるので、ファンタジーではありますが、さすがの表現力で理解に躓くということはあまりないです。色々なキャラが出てきますが、しっかりとした設定やそことそこ繋がるの!?という過去があり、読み応え抜群です!結構ハイペースで物事が進んでいく感じがあるので読んでて“飽き”が来ないです。何より攻めが受けのことをものすごく敬愛していて、攻めの一言一句が物凄く練られていると思います。表現一つとっても、受けに対する言葉遣いと、その他キャラに対する言葉遣いが全く違うので、攻めと他キャラの絡みみたい笑ってなるのに、攻めが受けしか眼中にないので、受け以外との無駄な会話が殆どないのも面白い。受けも物凄く利発で強く、経験豊富なので他キャラよりも一歩先を出た思考回路をしているのですが、そんな受けが安心して身を任せられるのも攻めだけなんです。そんな鬼になれるよう、どれだけ研鑽し、強くなるために努力してきたのか…並大抵の覚悟ではできないことなのに、ただ受けの為に…と何百年も努力を続けてきた彼の愛の強さが伝わります。2巻くらいまでは、色々なキャラが出てきて、てんやわんや状態が続きますが、3巻からはBL感増えます。一、二巻の攻めの言葉を反芻できる部分が増えて、読めば読むほどどれだけ受けのことを愛しているんだ…となります。読んでいるとあまりの受けの冷静さに、正直この受けをこんな気持ちにさせる攻めがすごい…となりますが、むしろ攻めくらい全てに優れていないと受けは心を惑わされない、という感じで、そこも膿を残すことなく攻めのスパダリさも半端なく描写されます。あまりにもスペックが高すぎる両者で、むしろ釣り合いが取れるのが世界中探してもお互いしかいないだろうという、まさしく天に選ばれたカップリングです
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