パパと私、壊れた境界線―ケモノのように繋がる身体
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パパと私、壊れた境界線―ケモノのように繋がる身体

石川トミー/逢見るい

背徳の苦しみがちゃんと描かれた作品

2015年4月4日
タイトルを見て、エロばかりな禁断系TLかと思ったのですが
意外としっかりとしたシナリオで描かれており、続きが気になって現在公開されている5巻までいっきに購読してしまいした。
結構お値段張りましたが絵も綺麗ですし後悔しない内容でした。
何よりの魅力は、養父といっても若くてカッコイイ亮司。初恋の女性にある日突然4才の娘を預けられたまま行方を眩まされてしまうのですが
ヒロインの小春のことを父親として一生懸命愛して育ててくれます。
そんな小春は亮司が大好きでたまらなくて、父親だなんて見れないのも当然ですよね。なにしろカッコ良すぎ。笑
小春ちゃんもすごく可愛いので、絵の上手さだけでも見る価値アリです。

タイトル通り禁断の境界線を越えてしまうわけですが、決して軽くは描かれてません。罪悪感や背徳感を抱えたまま、それでも求めてしまう苦悩がしっかりと伝わってきます。
小春を大事に思うからこそ距離を取ろうとしたり、亮司が本当にいい男なのが伝わってきます。

行方を眩ました母親の真相もしっかりと明かされます。ちゃんと理由があるんです。
でも予想以上に辛い真実で、現在5巻ではヒロインが苦しい真っ只中で終わっているので
正直後味が悪いというか続きが気になって仕方ないです。ので、いっきに読むタイプの人はせめて次の巻が配信されてから手を出すことをオススメします。

決して軽いエロを楽しむTLではありません。でも話がしっかりしてるので、シナリオ重視の方には合うと思います。
ネタバレになるので詳しくは言えませんが、甘いだけでなく、うわぁ…という展開も待っているので合う合わないがあると思います。
でも亮司と小春は幸せになってほしいと思える良いキャラなので、苦しい話等が平気な方には是非オススメしたいですね。
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