最悪な結婚のはずが、冷酷な旦那さまの愛妻欲が限界突破したようです
黒乃梓/カトーナオ
このレビューはネタバレを含みます▼
亡くなった祖母の家を売りたい伯父、買いたい不動産屋のヒーロー、絶対に売りたくないと毅然と断るヒロインとの三つ巴の戦いから始まったヒーローとヒロイン。こんなに犬猿の仲で、ラブストーリーに発展するのかと心配になるほどでしたが、ヒーローが縁談を勧める親への反抗心から、ヒロインの希望を叶えることを条件に契約結婚を持ちかけます。ヒロインは見下されていると感じ、毅然とした態度で即断りますが、ヒーローは見下している訳ではなくwin-winの関係だと説明し、ヒロインは結婚を承諾します。全く相容れない2人に、面倒くさいなと思いましたが、一緒に暮らすうちに少しずつ2人の距離が縮まっていきます。初めは敵意をむき出しにしていたヒロインですが、ヒーローが体調不良になると面倒を見たり、ヒーローの家に挨拶に行って嫌味をいわれても誠実さが分かる返事をしたりと、まっすぐな人だなと思いました。ヒーローはそんなヒロインにどんどん惹かれていき、冷徹ぶりはどこへやらの、(慣れていないので)おずおずと溺愛ぶりを発揮します。ヒロインがヒーローの実家に初めて一人で呼ばれた時のやりとりが、どちらも嫁を気遣っているのにすれ違う様子がリアルでした。ヒーローを見守っていたおじさんも良い味出していました！
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