このレビューはネタバレを含みます▼
甘いんだか、苦いんだか。絵も、かわいいんだか、下手なんだか。よくわからないけど味があっていい、と、思いました。BLでは基本ハッピーエンドしか読みたくないのですが、悲しくても涙が出ても痛くても、自分の気持ちに嘘をつかない登場人物たちの凜とした強さがいじらしくてかわいくて、不思議な温かみが残ります。コーヒー好きの先輩とコーヒーが飲めない後輩の話、女をモノ扱いするモテ男とそいつが好きで男の娘になった子の話(片想い)、電車で見かけた男の子へ切ない片恋の文学リーマンの話、乙女趣味な気弱なかわいい系リーマンの話、などなど。ラブラブな話はほぼないし男の娘とかオトメンとか軽く地雷なのに読めた。DVの話はちょっと根が深いですね〜。SM要素はないので本人たちがよければよし、では、どうにも受け入れららないお話。でも、ほんとに繰り返しになりますが、ハッピーエンド好きの私でも、甘くないエンドを噛み締められたようないい作品でした。初めてコーヒー飲んだあと、「にがっ…」ってこっそり呟くみたいな