悪役令嬢の矜持~婚約者を奪い取って義姉を追い出した私は、どうやら今から破滅するようです。~(コミック)
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悪役令嬢の矜持~婚約者を奪い取って義姉を追い出した私は、どうやら今から破滅するようです。~(コミック)

メアリー=ドゥ/久賀フーナ/星樹スズカ

真のクソ野郎はサリバンだけ

ネタバレ
2025年11月2日
このレビューはネタバレを含みます▼ だからアイツを処刑しろ! あっ、もうされてる…(笑)

悪役令嬢、とタイトルにありはするものの、よく見る転生ものでも王道ヒロインへの復讐ザマァ展開でもなく、ウェルミィもイオーラも賢く、優しく、お互いのことだけを思って行動していたのがとても好きです。
現在最新巻の3巻まで読みましたが、イオーラがウェルミィが思っているほど(優しいのは間違いないけど)聖人でもなかったり、イザベラお母様も実は目論んでいたことがあったり。色々な人の行動にはそれぞれの思惑と理由があって、まるで謎解きしているような感覚を味わえて面白いです。

個人的には最も衝撃的だったのはイザベラお母様の過去と経緯でした。ここは現代で起こり得る(起きている)事件にも通ずるので、苦手な人は苦手かもしれません。ご注意ください。端折って簡潔に言うと、イザベラお母様は元は本当にクラーテス先生と幸せになるはずだった被害者でサリバンがクソ野郎です。
生まれた子(ウェルミィ)が朱色の瞳だと知ったときの表情にいつも苦しくなります。愛しい人との子であった喜び、憎い野郎の子ではなかったことへの安堵、愛する人から離れてしまった後悔。色んな気持ちが入り混じってのあの表情。
クラーテス先生はあなたのこと汚れてるなんて言わないだろうけど、そのことをわかってはいたのだろうけど、イザベラ様は自分が許せなかったんですね。あ~あ、わたしがこの世界にいたらクソ野郎の馬車の前に飛び出して事故らせてイザベラお母様が連れ去られないようにしたのにな~(?) でもそのくらいイザベラ様とクラーテス先生には幸せになってほしかったと思います。というか、これからでも幸せになってください。そのくらい許されますよ。大丈夫。

長々と書きましたが、これからのみんなのハッピーエンドが楽しみです!
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