孤高の竜人αは転生獣医への愛に惑う【イラスト付き】【単行本書き下ろしSS付き】
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孤高の竜人αは転生獣医への愛に惑う【イラスト付き】【単行本書き下ろしSS付き】

あかつき雨垂/Ciel

読み進むほどに夢中

ネタバレ
2025年11月15日
このレビューはネタバレを含みます▼ 異世界の貴族ガイウスの体に転生してしまった獣医師と、その貴族に仕えていた竜の獣人のラシャ。二人はガイウスを殺した犯人を探すために、協力し合うことに、というお話。ガイウスを殺したのは誰? 誠治の魂はなぜこの世界のこの体に入ってしまったの? Ωとαとして体を触れ合わせ、徐々に心の距離も縮まる二人はどうなっちゃうの? とずっと先が気になって読み進めました。

復讐を望むラシャは、ガイウスと似ても似つかない性格の誠治に反発を覚えつつ、徐々にその優しさと真面目な強さに、自覚なく惹かれていくんですが、その過程が自然で、ラシャとともに誠治が愛しくなっていく感じでした。復讐にしがみついていたラシャが、優しさと温もりを得て、そして誠治の「君は生きているんだ」という言葉に、必要だと思い込んでいた苦しみを手放す場面に泣きました。

事件の結末と誠治さんが異世界に来てしまった理由がわかり、ラシャの復活、二人がついに思いを遂げ合うクライマックスに全てを浄化される感じです。読み終わった後、ああ物語を一冊読んだなと思えました。
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