このレビューはネタバレを含みます▼
いや~これは驚きました。たった30ページ弱でこの世界観を描ききるとは…!下手な長編よりよっぽど深く濃く心に残る、いや突き刺さる。素晴らしいというか…もう本当に凄いとしか言えない。
個人的にハピエン以外は苦手ですが、これは別格です。
ストーリー展開と見せ方が抜群に上手い。絵もきれいで心理描写も丁寧で心にズシンと伝わってくる。そして何より、人間の心の深淵に迫る深いテーマが本当に素晴らしい。全てにおいてマンガの神様の某巨匠を彷彿とさせるというか、思い出してしまうほどでした。
葵とアオイ、弥凪とヤナギ、本物とニセモノ。何が本物で何がニセモノなのか。ニセモノに対し涙を流すのは、代わりを置いていくのは、ニセモノに対する気持ちも本物だからでは?胸の痛みと朝に流す涙には、喪失の哀しみ、求めてやまない苦しみ、ニセモノでは埋められない心、それでも求めてしまう身体、ニセモノに対し大きくなる愛情、自責の念と罪悪感…いろんなものが混在してたんだろうか。
弥凪の選択を、私はこれからもずっと思い出し、考え続けていくんだろう。そしてやっぱり答えは出ないんだろうな。
人生で忘れられない作品に出会えたこと、本当に感謝。