魔百合の恐怖報告 霊を呼ぶ少年
」のレビュー

魔百合の恐怖報告 霊を呼ぶ少年

山本まゆり/寺尾玲子

完成度は健在

ネタバレ
2025年12月15日
このレビューはネタバレを含みます▼ 幼い子どもにだけ過剰なほどに開かれた感受性が宿るとき、日常は一転して非日常になる――その切実さを淡々と、しかし確かな説得力で描き出した本作

視え過ぎる少年のエピソードは恐怖演出に頼らず、家族の不安や現実的な対処に重きを置いている点が印象的で、読後には不思議と落ち着きが残ります
土地や建物に刻まれた過去が現在へ及ぼす影響を紐解く構成は、怪談でありながら民俗学的な読み応えも十分?
霊能者・寺尾玲子の冷静で筋の通ったスタンスが物語全体の信頼感を支えており、「怖いのに安心して読める」という稀有なバランスを実現しています

シリーズを重ねてなお揺るがない完成度は健在で、初読の人にも長年のファンにも薦めやすい一冊
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