このレビューはネタバレを含みます▼
子供の頃に命を助けて可愛がっていた相手(攻め)が急にいなくなったと思ったら間諜として再会し主従になる話。
任務前のご褒美(?)という形であっさり体の関係になり、かつて可愛がっていた弟分だとわかって恋愛感情が育つ前になし崩し的に主従兼情人(恋人)になってしまうので、許されざる恋(同性だったり身分差だったりによる)への自制や躊躇はほとんど感じられなかった。恋愛面で言えば現代物の上司部下以上にすんなり上手くいっていて、中華風な世界観に期待していたものは何もなかった。
任せた任務をやり遂げてもいない間諜に先にご褒美をあげる当主は、いくら根が優しくてもありえない。攻めが従順だったからよかったものの、金であれば持ち逃げされたり、金だけもらって敵方に寝返られる可能性もある。攻め以外の人間が一夜の情を願ったとしても抱かれたのか?とも思ってしまう。
見つかれば謀反を疑われるような証拠を書簡で残しておくのも迂闊すぎるし、どうしても書簡で残す必要があるもの(念書など)なら、それが何なのかは明らかにして欲しかった。受けが薬を盛られて攫われて貞操の危機に遭うのも、お約束過ぎて全くハラハラしなかった。罠かもしれないとわかっていて酒を飲むのは相手を甘く見過ぎているし、敵方も確実に殺したいのなら遅効性の毒を盛ればよかったのではと思う。陛下の腹心を襲撃すれば受けを殺せたとしても自分たちが重罪に処されることは確実なのに、宰相が何十人もの私兵を送ってきたのも、浅はかすぎてストーリー都合に思えた。
ストーリーは楽しめませんでしたが、絵が綺麗で濡れ場が多いので、イラスト重視の人にはお勧めです。