幼馴染じゃ我慢できない【コミックス版】
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幼馴染じゃ我慢できない【コミックス版】

百瀬あん

幼馴染の枠を超えた、重すぎる愛に溺れる

ネタバレ
2026年1月2日
このレビューはネタバレを含みます▼ ずっと隣にいたからこそ、もう「ただの幼馴染」という言葉だけでは溢れそうな独占欲を抑えきれない、そんなヒリヒリするような熱量が全編から伝わってくる最高のシリーズです。
​物語は、イケメンでモテるのに「アオがいれば他には何もいらない」と断言してしまうほど重い愛を持った諒太と、彼を誰よりも大切に思っている無自覚な蒼衣の二人が、ルームシェアを始めるところから動き出します。
​最初は友達としての距離感に悩んだり、男同士の関係に葛藤したりもしますが、一度想いが通じ合ってからの二人は本当に尊いです。特に、諒太の一途すぎる執着心と、それを受け止める蒼衣の男前な包容力には、読んでいて何度も胸が熱くなりました。
​さらにこの作品が素晴らしいのは、単なる甘い恋愛だけで終わらないところです。
大学生から社会人へ環境が変わるなかでのすれ違いや、家族へのカミングアウト、そして「いつか自分たちの関係が公に認められる世の中になればいいな」と願う切実な思いまで、二人の人生が非常に丁寧に描かれています。
​親との対話シーンや、将来を誓って婚姻届を手にする場面は、思わず涙がこぼれるほどの感動があります。ですが、シリアスなだけではなく、お隣さんカップルとの賑やかなやり取りや、可愛い嫉妬から始まる甘い時間もしっかり描かれており、読み終わったあとの満足感がとにかく高いです。
​絵も本当に綺麗で、二人の表情ひとつひとつに引き込まれてしまいます。
「幼馴染」という最強の絆が恋に変わる瞬間の輝きを、これでもかと見せつけられる作品です。二人の幸せを老後までずっと見守り続けたいと本気で思わせてくれる、一生大切にしたい宝物のような物語です。
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