人の稚魚
」のレビュー

人の稚魚

余津一

えっ…

ネタバレ
2026年4月20日
このレビューはネタバレを含みます▼ えっ…ですよ。
これは結末は読者に委ねるということでしょうか…。
ミナミがちゃんと人じゃないと理解した瞬が拒絶したシーン。あそここそが瞬にとってのターニングポイントだったのでしょうか。あの場でミナミを拒絶せず受け入れた事で瞬は人間である事を放棄。
そもそも最初に歌を聴いた時点で無意識にミナミの虜になっていた…?だとしたら拒絶の理由が思いつかない…。人としての本能が拒絶したんですかね…?
何にせよ人間として生きづらい瞬にとって人間から人魚へと進化(ととるかは不明ですが)する事を選んだ。
瞬にとってミナミは人間をやめてでも一緒にいたかった存在なんでしょう…。人生の苦痛を和らげる麻酔がミナミならば易々と手放す事はできない…ましてや瞬の境遇を考えれば尚のこと。
狂っている自分に嫌悪感を示していたはずなのに、人間じゃないからと言われあっさりと人間だった自分を捨てる瞬はやはり人としてどこかおかしかったのか…それともミナミの歌によるものなのか…。
そうして迎えたいざ二人で生きていこうとした矢先のあのエンドですよ…。
同僚を食わせてるあたりでメリバは確実だろうなあと思ってましたが、これは…バッドエンド…では?
人として超えてはいけない一線を越えても、人魚としては問題のない行為だったと瞬も受け入れていたと思います。隣にミナミがいたからこその決断だったわけで、いざその世界に飛び込もうとしたら一人です、何て想像もしてなかったはず。
ミナミが水に触れる事で自分が消えることまで理解していて、人魚としての知識を与えていたと考えると切ない…。二人で飢え…と話してるあたりミナミに自覚はなかった…?
瞬を喰わなければミナミは消えてしまうのにそれをできなかった…ととるならばとんでもない純愛(人魚姫に準えると)ですが、どうもそんな感じもしないと思ってしまう会話もあって、考察しがいのある作品でしたね。
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