皇帝と女騎士【タテヨミ】
Team IYAK (winter,heyum)/G.M
このレビューはネタバレを含みます▼
ポリアナ、ルクソス、登場人物の生きるさまを見て!皇帝と女騎士だけど、期待するような甘さや恋愛がメインではない。戦争や身分社会、貴族社会を通して女性の解放、自立等が描かれてる。
共に大陸を統一する過程で美貌の賢帝が男にも勝る元敵国の女騎士に惚れるシンデレラストーリーで終わらない!いや、そこまでも十分面白かった。敵地の攻略や騎士たちやドナウとの関係なども。ルクソスが恋に落ちる崖のシーンも良い。だが、むしろそこからの展開がこの作品の真の価値!皇帝と女騎士の王道ロマンスにとどまらない!壮大なテーマはむしろそこからかな。
その後は、皇帝が三人の皇妃を娶ったり、女騎士が格下の男と婚約して騙されたり…酒の上の記憶のない一夜で子ができたり、それを隠して逃げたり。ポリアナは努力家だけど野心家で欲も深い。ルクソスの思いを何度も蹴るし。なので、好みではない展開がでてくる方々もいるであろう。ロマンスを望む人たちは戸惑うかもしれない。そこに、三人の皇妃のストーリーも絡まるのだから。最高位のレディであっても籠の中の鳥。三者三様の女性の命を賭けた行く末も描かれる。だからこそ、作品世界の広がりと深みが増す。
それらが全部必要な要素なのだ。皇帝と「女」「騎士」のまま共に生きていくために。
貴族の長女でありながら家族に男だらけの戦場に送られた少女が敗戦の場で敵国の皇帝の目にとまった。皇帝の騎士となり名を得た。爵位も領地も権力も得た。皇帝への忠誠を誓う騎士としての誇りと己の努力で手にした権力。何度も女という壁にぶち当たり慟哭して手に掴んできたものだ。何一つ手放したくない。(男なら英雄扱いであろうことも女だと魔女呼ばわり)守られる皇后としておさまるのではなく、敬愛する皇帝から与えられ、自分の力で得たものを持ったまま騎士として生きたい。それを理解し叶える為に法を変えるルクソスの皇帝としての正しさ、愛情と器の大きさも良いのだ。195話の再び騎士の忠誠を誓うシーンとプロポーズのシーンは本当に圧巻。剣一本から人生を切り開いた彼女が、手にした全てを失うことなく騎士のまま皇帝と共に未来を歩み出す。それを登場人物が総出で祝う。胸が熱い、感慨深い。まさに「皇帝と女騎士」。
女同士の友情と絆も深い。騎士たちとの罵り合いも良い。テンポよくギャグの具合も良い。皇帝の髪色の麗しさよ。
残虐な箇所は小説よりもマイルド。
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