このレビューはネタバレを含みます▼
ヒロインは、実母を早くに喪い、家庭内で虐げられた事により、心に深い傷を負ったにも関わらず、鋼のメンタルを身につけ、高潔で聡明な優しい女性に育ちました。美しい彼女は伯爵家の長女ですが、貴族社会を嫌い、庶民として自力で生きるという夢を持ち、「独立した人生」を実現するべく行動してきました。
一方、ヒーローは、外面は完全無欠のウルトラハイスペック王子ですが、内実は、初恋の相手であるヒロインを自分の「唯一」と定め、彼女に病的に執着し、拘束も厭わない歪んだ人格を隠し持っています。
この、両者間に「自主独立」と「管理拘束」という、明確な対称性を持たせた設定が、作品の魅力を基底で支えていると感じました。ヒロインを執拗に虐げ続ける実家(家族)にしても、ヒロインの意思など無視して権力を行使し、我執に拘る王子にしても、どちらも理不尽を極めている点では大差ありませんが、しかし、そこには「愛情の有無」という、決定的な違いが存在しています。
ヒロインは自由・独立を夢見て、強く生きては来ましたが、心の奥底ではおそらく愛情を渇望しています。この、ヒロインが強く求める「自主独立」と「愛情」を、歪んではいるものの、彼女への溺愛だけは疑いようのない超ハイスペな王子様が、どのように捉え、そして叶えていくのか、非常に知りたく思います。美しい絵とともに、今後の展開がとても楽しみな作品です🎶