出ていけ、と言われたので出ていきます 【電子単行本版】
」のレビュー

出ていけ、と言われたので出ていきます 【電子単行本版】

布袋花果/枝豆ずんだ/アオイ冬子

はちゃめちゃによかった!

ネタバレ
2026年5月24日
このレビューはネタバレを含みます▼ ハピエン厨なので星の少なさに悩み、他の方のレビューを読んでみて一気に全巻購入しました。
確かに鬱展開が繰り広げられます。ヒロインが高所から突き落とされたり八つ裂きにされたりと大惨事。ヒロインが神の切り花として神から祝福を受けまくってるので、幼少期にちょっと意地悪をした貴族の男の子が落雷で黒焦げになったり、諸々あって当時の王がヒロインの目の前で亡くなった(ちょっと意味合いが違いますが)過去を持っていたり。おいおいこの子が何したんだよってくらいつらい目に遭います。そのため心を押さえつけて、誰にでも好かれるいい子になろうとしました。
けれどヒーローと出会い(ヒロインがヒーローを殴り飛ばしたところはすごくスッキリしました)、行動を共にすることで同じ孤独を抱えていることを知り、お互いを大切に思い慈しむようになる流れはとてもよかったです。少し焦ったくもありますが、過去を思えば仕方ないのかなと思います。私は好きでした。
しかもこのお話、主要キャラにお馬鹿がいません。よくある婚約破棄だ出て行け!という流れですが、王子やそのお相手もまたしっかりと芯のあるキャラクターでした。王子は初恋を拗らせており、顔でヒロインに選ばれたことから俺のことが好きなはずだと思っていたりするのですが、お話が進み、お互いの環境があまりに変わって再会する頃には王子はかなりまともな思考をするようになっていました。お馬鹿じゃありません。そしてお相手、ヒロインと因縁がありヒロインを恨んでいることが明らかになるのですが、ただのお馬鹿な浮気相手ではないのです。(でもそれを告白する時の格好はいかがなものかとは思いましたが)
やばいキャラはたくさん出てきますが、みんな過去の出来事がトラウマとなり、歪んでしまった理由がきちんと描かれます。全てが許されるわけではない、をヒロインとヒーローが選ぼうとする時はハラハラしましたが、ラストは随分風通しのいい流れでした。
大好きなお話になりました。
いいねしたユーザ1人
レビューをシェアしよう!