半熟女子
」のレビュー

半熟女子

森島明子

半熟な女たち

ネタバレ
2015年8月20日
このレビューはネタバレを含みます▼ 女子校育ちで5人姉妹だけど、男の子みたいなちとせと、高校から女子校に入学した見るからに女の子っぽい八重。
始めはちとせが男の子っぽく振る舞っているように見えて苦手でしたが、女の子っぽいと言われることに抵抗のある八重のことを気遣ううちに中身までだんだんカッコよくなっていきます。
2巻では、八重がちとせを好きになればなるほど、女の子の自分を好きになっていく様子が丁寧に描かれています。
同時に進行する若い先生と生徒のお話もあり、こちらもかなり濃厚な関係です。

正直すごく際どいシチュエーションや昼ドラのような展開にどうなるんだろうとドキドキしましたが、それぞれのカップルがお互いを思いやっていて、気まずくなって気持ちが離れていったりドロドロしたりしないのが見事でした。

絵はかわいいのですが、エッチシーンにリアリティーがあり見応えがあります。
見た目の性別とか立場とか、そういう括りで役割が決まるのではなく、お互いが相手をかわいいって思えることが大事。
同性に憧れる人にとって大切なことが何度も何度も書かれています。
また、この作品にはあまり主人公たちの気持ちに理解のない家族は出てこないので、ストレスなく読める点もいいと思います。
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