このレビューはネタバレを含みます▼
窮鼠シリーズ一気読みしました。前からBL好きな方のブログに必ずと言っていい程出てくる作品。どんだけ神作品なんだと思ってたのですが…こんなに大人な作品だとは思いませんでした。
BLだからこそスッと入ってきたお話だとは思いませんでした。人を好きになると出てくる人間の根底にある感情をリアルに感じました。男女問わずこういう感情はあると思います。同性同士の方が必然的に障害は多いだろうし、同性愛者ではない私はそこまで理解する事は出来ないし、この作品の2人の気持ちは私が理解出来るものではないかもしれないけど…でも読んでて共感を感じました。
人を好きになると、勿論幸福感や安心感もありますが、一方嫉妬や不安や独占欲に押し潰されて、相手を想う気持ちはあっても、好き過ぎて見たくもない自我が出てきて、でもしっかりしなきゃと思う自分もあって…悩んで…後悔した選択があって…したくもない喧嘩もして…言いたくもないし見せたくもないお互いがいて…2人で朝日を見るシーン、印象的でした。
この後続くんだよな…どうするんだ?と思ってたら…たまきにも友達にも今ヶ瀬にも共感…きつかった…。そして反面、この選択をした恭一が羨ましかった。
良かったです。この結末。救われます。
劇中の2人のやり取り、悩みながらの行動、人を好きになった時に本当心の中に渦巻いてるものだと思います。いらないプライドだったり、悩んだりでそうそう相手に吐き出せるものではないけど、でも正直になったらそうでしょ。恭一のも今ヶ瀬のも。どんどん引き込まれました。
傑作だと思います。
読まれるとしたら、2つ共読む事をおすすめします。