ぎこちないけど愛だろう
」のレビュー

ぎこちないけど愛だろう

深井結己

可愛い秘書ではいさせない、の前作品

ネタバレ
2015年9月21日
このレビューはネタバレを含みます▼ 作者買い。やっぱり深井さんの作品はいいです。
短編集で、表題の話が半分位、表題の話のスピンオフ作品で「正直スイッチ」、その他2つの計4つ入っているのですが、「正直スイッチ」の本編が「可愛い秘書ではいさせない」なんですね。私はその事を知らずに先に「可愛い秘書〜」を読んでしまったので、今回読んでてびっくり!あれ?これってもしかして?と途中で気付き、嬉しさ倍増でした。「可愛い秘書〜」すごく良かったので。また順番が逆になってもた!とも焦ったのですが、全然大丈夫でした。むしろ「可愛い〜」を読んでからで良かった。「正直スイッチ」は先にこっちを読んだら、どうって事ない話で終わったかも。
「ぎこちない〜」は、最初体だけで始まる2人の関係だったのが、お互い大切な人へと変わっていく話。情が入ってきて、望んでないのにどんどん相手の事が好きになる気持ち。せつなくて、苦しくて…その気持ちの変化が自然でピュアで…。相手に対して自分の気持ちは重いんじゃないか、迷惑なんじゃないかというのを悩む気持ち、男女でも同じ事痛い程悩よく解る…。ちなみにこのカップルのは全然重くないんですけどね。体だけの関係から始まるとそういう悩みはつきものなんでしょうね。逆に体だけから本気モードになるってむしろ微笑ましいと思うんですけど。そういう気持ちもあって読んでたので、色々共感出来てこのカップル好きになってと、読んでて楽しかったです。
3つ目はちょっとSMが入ります。嫌いではないですけど、どうして彼がSMに関わらなきゃいけなくなったのかとかがよく解らなくて、それって要らないんじゃないファンタジーSMの話に感じてしまってそこまでいいとは思いませんでした。
4つ目、本当短編なんですが、これがむちゃむちゃ良かった!!彼のお父さんと酒を飲む男の話なんですが、本当いい。泣きそうになりました。
いいねしたユーザ2人
レビューをシェアしよう!