セカンドバージン
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セカンドバージン

尾崎衣良

心にくるものがある

ネタバレ
2015年11月6日
このレビューはネタバレを含みます▼ 短編集。表題作、母親の再婚で高校時代壮絶ないじめを受けたことによりトラウマを抱えた主人公が、会社の上司にノリ良くプロポーズされるところから始まるストーリー。トラウマを植えつけたモトカレとの再会、自分をいじめ尽くした高校の同級生との再会、自分のことしか考えていない身勝手な母親の存在などテーマはいつもに増してとても重い。昔のつらい思い出、モヤモヤした心のうちが丁寧に描かれている。2話目、中学の同窓会で8年ぶりに再会した元カレと酔った勢いで朝帰りしてしまうことから始まるストーリー。3話目、男勝りで非モテな主人公が彼氏にフラれてヤケ酒しているところに会社のイケメンに声かけられふたりで抜けることから始まるストーリー。どの話も感情移入し過ぎてはっきりいって読むのがつらい。でも、悪をスッキリと断ち切るところ、幸せを掴んでいくところが面白いからこの作者の作品は読むのをやめられない‼
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