恋の口火
」のレビュー

恋の口火

黒娜さかき

不思議な世界観?

ネタバレ
2015年11月17日
このレビューはネタバレを含みます▼ う〜ん…なんともいえない世界が広がっていました…。
絵のインパクトがとにかく強い。
今回で読んだのは2回目なのですが、
1回目はこの絵のインパクトが強すぎて、
あんまり読んでて気持ちのいい作品ではありませんでした。

でも2回目、絵にも抵抗感がなくなり、
お話も解ってはいましたが、前よりすんなり入ってきて、素直に読めた。
とにかく1話目がいい。
かなり重いですが、いいです。

以下ネタバレ含むレビューです。
ネタバレなしで読むのをおすすめします。

健一と悟郎シリーズ。
何故悟郎がそういう病気になってしまったのか
何故健一が今そういう生活をするのに至ったのかが書かれてないのですが、
逆にそれが良かったのかも。
読み手としては、読みたい部分でもありますが、
3話目の所で充分それは解りますから。
最後、健一が「悟郎」っと呼び止めた時、
泣きそうになりました。
なんで一緒にいられなかったんだろう…(泣)
「おそれずにいこう」というエンディング、
中身は相当な覚悟だし、こうでなきゃの最後ですが、
お涙頂戴になってない静かな終わり方が好きでした。

後好きだったのは「浮遊感覚」かな。
広瀬の「謝ることができねぇわけがようやくわかった」に至るまでの流れが好きでした。
後、沖田先生の方が最初あんまり好きじゃなかったのですが、
いいですね〜、結局プールでは先生の方が緊張しちゃってるのが、妙にはまりました。

次は「スローフード」、
なんだかんだ言ってお兄ちゃんの方が弟に甘えてる感じ。
それが解ってて、弟も甘えてる。
可愛いです。

「LIFE」前編後編は、楽しかった。
後エロシーンが、なんかエロくて好きでした。

「Engel Herz」は、
うーん…ちょっとオチが見えちゃいまして、
なのに登場人物の関係性がなんか解り辛くて、
そういう世界とか、そういうオチの話が書きたかったんだなぁ〜という
ふわふわ感で終わっちゃいました。
素敵なお話だとは思うのですが、
私としてはもぅちょっとだけ解り易かったらいいなぁ〜と。
あんまり解り易いと、この世界が失われちゃうんだとも思うのですが…もぅちょっとだけ。

そんな感じの1冊でした。
頻繁には読み返さないとは思いますが、手放したいとは思わない1冊ですm(_ _)m
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