罪恋 花嫁は兄に奪われて
」のレビュー

罪恋 花嫁は兄に奪われて

小鳥遊ひよ/笠井あゆみ

罪悪感は何処に

ネタバレ
2015年12月18日
このレビューはネタバレを含みます▼ 伯爵令嬢のヒロインは継母の連れ子との結婚を半年後に控えていた。
病床に伏せていて気弱になった父親は、再婚の為に遠ざけていた愛人に産ませた息子を義兄の執事にする為に呼び戻し、十年振りに再会する。
義兄と別腹の実兄との三角関係のお話。
「王子様の猫」がすごく良かったので作家買いしてみました。
禁断モノで、義兄には一緒に過ごしてきたから恋愛感情は持てず、再会した実兄に恋してしまうという設定。
同じ家の中で二人は惹かれ合ってしまい、逢瀬を重ねたり、すれ違いざまにキスをしたりするのですが、婚約者を裏切ってという背徳感やいつバレるのか?といったドキドキ感はすごく良かった。
ただ、実兄が何故妹を異性として意識してしまうのか、ヒロインが幼い頃は一緒に過ごしてきた実兄に対して何故恋心を抱いてしまうのか、今一つ納得できない感じでした。
更に義兄がいい人過ぎて可哀想なんですね~。
最後の最後まで、いい奴でした。
ドロドロした先の見えないバッドエンドなら良かったのですが、義兄を好きな親友が登場してからあっさりハッピーエンドになってしまって、逆にもやもやが残ります。
親友がとことん腹黒くて、義兄を奪う為に画策するとか、実兄とも血が繋がってなかったとかなら良かったな~。
でも、実兄のキャラクターが好みで素敵だったので私的には楽しめました。
イラストは笠井さんなので文句なしの美しさ。
耽美的な世界観を堪能できます。
このアングルすごいっていうイラストが数枚…びっくりしました。
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