令嬢の二度目のロマンス
」のレビュー

令嬢の二度目のロマンス

北山すずな/椎名咲月

鷹を手懐けるヒロイン

ネタバレ
2016年1月9日
このレビューはネタバレを含みます▼ 幼い頃助けた占い師の老婆に、結婚は二度して一度目は不幸、二度目は幸せになると予言された地方貴族の娘であるヒロイン。
ある日、飼っている鷹を受け止めようとしたはずみで、橋から川へ落ちてしまう。
それを助けてくれたのが、国の第二王子のヒーロー。
このお話は、「占い師」や「予言」というやはり、北山さん作品らしいおとぎ話の様なモチーフはあるものの、コメディというよりはシリアス寄りかな~という内容でした。
ヒロイン、ヒーローの両親がおっとりしていて笑いを誘うのですが。
また、ヒロインが鷹を飼っているとか、びっくりしました~。
ヒロインは幼い頃の予言を気にしていて、不穏な出来事もあり、なんとか一度目の結婚を終わらせようとするのですが、ヒーローの事を好きになってしまう為、ちょっと切ない感じですね~。
ヒーローはヒロインにメロメロで、独占欲を露わにしていて、愛されてるな~と微笑ましいです。
どうやって幸せな二度目の結婚に辿り着くのかな?と、ある程度読み進めながら先を予測して、この人はこうだろう~なんて思うのですが、え?と驚くような正体の人もいて、最後まで楽しませてもらいました。
ヒーローは男らしくてカッコいいのですが、今回はお兄さんが気になって気になって仕方ないですね。
案外、腹黒そうで、乙女系小説の男性としたら確かに体力はないと思いますが、それをカバー出来る何かがあるのでは?と期待してしまいそうです。
この作家さんの作品は、悪役の登場人物もちゃんといてお話を盛り上げるんだけど、優しい人が多くて脇役でも魅力的で、温かい気持ちになれます。
番外編目当てで、ブログの方も読んでみたのですが、手芸が得意だそうで、フェルトの可愛い動物の画像があるのですが、ほんわかした感じがお話の世界観にも繋がっているな~と思いました。
最後の場面はちょっとホロリとして、癒されました~。
いいねしたユーザ2人
レビューをシェアしよう!