このレビューはネタバレを含みます▼
公爵令嬢のヒロインは、お忍びで街を歩き回って見知らぬ男たちに攫われそうになったところを、仮面をつけたヒーローに助けられた。
お礼を言う為に探し、再び出会ってから何度も逢瀬を重ね、仮面をつけたままでも伝わってくる優しさやヒロインを大切にしてくれる態度に惹かれとても好きになってしまう。
水月青さんの作品を読むのは三冊目で、仮面が気になり購入してみました。
ヒーローには生い立ちに秘密があり、仮面をつけて生活しているのですが、そのせいで自分の感情が分からなかったり、表情が乏しかったりします。
ヒロインは、そんなヒーローをとても理解していて僅かな変化で気持ちを読みとろうとして、微笑ましい感じのカップルです。
ヒーローは自分の育った環境のせいで、ヒロインに固執してしまっていますが、酷くする訳でもないでので安心して読める作品だと思います…。
ただ、第一王子の陰謀の駆け引きと、ヒロインの勘違いから起こるすれ違いがお話のメインなので、一味違ったソーニャ文庫の作品として考えるとちょっと物足りないかもしれません。
お互い初恋同士で純愛なのですが、今まで読んだ水月青さんの作品三冊とも、遊んでいないDTヒーローで、作家さんの作風もあるのか、初々しい感じが新鮮でいいなぁと思いました。
仮面ヒーローは思ってたより歪んでなくて、それより第二王子が素敵な感じで、ソーニャのサイトの番外編も楽しめました。
第二王子の方が策士っぽくてソーニャらしいお話になりそうな気もします…。