このレビューはネタバレを含みます▼
賛否両論になるのがわかりました。
ずっと気になっていた作家さまで何故か読む事を躊躇っていたのですが、レビューを見て無性に読みたくなり購入。この作品を読んでみて他の作品も読たくなるほどに魅力を感じました。
任侠作品でこういったヘビーな内容のBLは私の知る限り他に見ないです。忠義というのでしょうか…己の死、人生を最後まで看取ってくれる父の側近の存在、それを欲したんでしょうね。そのせいか大和の場合はそこに執着的な愛も絡み合って、きっと他にも方法はあっただろうに不器用に歪んだ手段によって手元に置いておく方法で繋ぎ止めている感じに思いました。自分の立場や役割を果たすまで側で支え共に堕ちて行く…大きな犠牲もあるけれど右介の大和に対する気持ちの深さが伺えます。
そして大和の妻の存在はこの作品を読む上で要になっており男と女の違いをリアルに気付かされます。
ふたりの揺るぎない心の絆がこのドロドロとした内容にも関わらず羨ましくも思う作品でした。