殺戮の天使
」のレビュー

殺戮の天使

名束くだん/真田まこと

二人の絆の物語、のはずが

ネタバレ
2016年3月23日
このレビューはネタバレを含みます▼ ゲームでド嵌まりしました。同原作者の前作、『霧雨が降る森』と根本的なテーマは同じですが、全然違う雰囲気。『霧雨が降る森』のコミカライズ同様、『殺戮の天使』もやはり駆け足です。
原作と登場人物の性格が変わってる……(汗)序盤はあまり気にしなかったのですが、巻が進むにつれて違和感が大きくなりました。
特にレイチェルとザックの変えようは凄いですね。
この物語の一番重要な部分であり、人気を得た理由でもある要素も薄くなっちゃってます。
名束さんはファンブックで「レイとザックの、お互いがお互いを、殺してもらうため、脱出するために必要と思っている関係性がとても好きです」とおっしゃっていました。
ネタバレを防ぐためにぼかしたのかな?と読んだ当時思っていたのですが、どうやらそうではないようだとコミカライズを読み進めていて感じました。
(考えてみれば、設定や結末なんかもガッツリ載ってるファンブックでネタバレもなにもないですね汗)
本気でそれだけの理由だと考えているのか、認めたくないのか。
まさか原作の『二人の奇妙な絆は、"イカれた約束"をキッカケに深まっていく。』の一文をコミカライズ作者が否定するとは。
この方に、本当にこの物語を完成させられるのだろうか……。心配です。
いや、もう既に“完結”させることはできても“完成”はさせられないだろうなというところまで来てますね、これ。アニメは各メディアミックスの良い所取りをしている印象なので、アニメ見るならコミカライズは買わなくても良いかなという気がします。
追記:Twitterで画像が流れてきたのですが、レイチェルがギョロ目の不気味な何かに描かれていてショックでした。原作での妖しく危うくも美しい少女は何処へ……?いくら何でも『人物』を描写するのが下手すぎる。
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