このレビューはネタバレを含みます▼
この作品が登場した当時は、奇抜なギャグ漫画として楽しんでいた。
そして、今となって改めて読んでみたら、懐かしさと共に、その当時には見えなかった解釈や、気付かなかった設定が見えてくる。
例えば、「とんちんかん」のメンバー。三人の名前の一部から取ってそうなったのはすぐに分かる。しかし、苗字の頭文字や色の設定と、その中の一人の中国人風の名前は、元ネタが何なのか、気付いたのは後になってからだった。
この作者のほかの作品がほとんどギャグではないことから、恐らく自分の可能性を模索したときに出来た一つが、この作品であろう。ストーリーの内容と描写から、その苦悩が伝わる。
ただ、共通しているのは、教訓的な内容を含むということだろう。一見すると不道徳だが、よく考えると、一筋縄とはいかない人間関係を描く要素も見えてくる。
この作品が終了した後、強烈なギャグ漫画は徐々に衰退し、見下される傾向になっていったと思われる。しかし、それはそれで危うい。というのも、ギャグ以外の漫画は大概、ルックスの良い人物が主人公、目を覆いたくなるような容貌が悪役、あとは全部同じような設定といったパターンばかりの内容がほとんどで、善悪二元論を助長させる可能性が高いからだ。
複雑化する社会の困難に向かい合うときに、このような内容のフィクションも、絶対に必要だ。
自己顕示欲をむき出しにした、とんちんかんなレビューを長々と書いて申し訳ないが、この作品に出会えて良かったと思う。