このレビューはネタバレを含みます▼
新興伯爵家の若き当主のヒーローと、忠実に仕える女執事のヒロイン。
ヒロインは、ヒーローを支える為、男除けの為、男装し、武芸を覚え、屈強な男性にも毅然として立ち向かう男前な性格。
設定が面白くて、購入したのが寝る前だったけど、出だしちょこっとだけ読んで寝よう!と思ったのに、流石富樫さん作品、引き込まれてずるずると読んでしまいました。
有能な投資家だった先代の才覚を受け継ぎ、財産を増やし続けているヒーローは、狡猾で腹黒い感じです。
読みやすいし面白い…んだけど、前半部分で先が読めてしまって、最後も大きくびっくりするようなオチもなく、物足りなさを感じました。
登場人物が少ないから、悪い噂が立っているとか世間体…みたいなものも、そんなに酷い様には感じられないし、人物の掘り下げ方も弱いから、いま一つ感情移入が出来ない。
ソーニャらしいドロっとした部分はあるものの、割とありがちな感じでまとまっています。
特に女執事っていう設定があんまり活かされていないのが残念でした。
作家贔屓で★一つ増やしちゃったのですが、★3かな~?という印象です。
イラストの方も、ヒロインにもうちょっと魅力的な何かが欲しかったな~。