王太子の情火
」のレビュー

王太子の情火

奥山鏡/緒花

ソーニャ文庫らしい作品に

ネタバレ
2016年6月15日
このレビューはネタバレを含みます▼ 王太子のヒーローは、男爵令嬢のヒロインが幼い頃から、何故か年に数回ほど家を訪れては薔薇園を散策することを続けていた。
けれどプロポーズする訳ではなくて、ヒロインは従兄の海軍士官との婚約を決めた。
ヒーローは聡明で品行方正な王太子と評判だったが、時折、獲物を狙う様な目で見られるのが怖くて会うのが苦手だったので、これで不思議な逢瀬も終わるだろうと思っていたのだが、婚約パーティーの日にヒーローに攫われてしまう。
私もこの作家さんのヒロインの可愛らしさとか天然っぷりが大好きだったので、この作品は思っていたのと違う~という印象を持ちました。
でもソーニャ文庫の作品という点で言うと、ヒーローは歪んでいるし病んでるし、ヒロインも歪んでるしって感じで、いろいろドロドロ要素もあって怖くて面白いと思います。
二人の生い立ちと必死で生きて行こうという思いは、胸を打ち切なくなりました。
ソーニャ文庫のサイトの番外編がいつもの奥山さん作品の雰囲気で、こういう感じのノリで読みたかったな~と思いました。
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