花嫁は絶体絶命(1)
」のレビュー

花嫁は絶体絶命(1)

橋本多佳子/ルイーズ・アレン

偽装結婚の中では最高の部類の面白さ

2016年6月25日
あっという間に読み進めてしまう面白さ。人物と背景が並べられたところで今後のストーリーの方向は想定できるのですが、そんな中で、男女の出逢いというものの人生における存在感、巡り会うことの奇跡的な輝き、愛のなせる力、それから、我が身かわいさでない生き方、など、読ませていただきました。軽快です。
「放蕩者」は二人。弟は分かりやすい放蕩っぷり。でも、過去ニックは?語られないそこだけ気がかり。キャットが「放蕩 」にはもはや手を焼くことはないにしても。ただの親との不和であるだけに見えてきてて。。。

貴族は貴族でも最高位の爵位の貴族、借金問題解決には支障が無いことを示すには無敵の痛快さの逆転劇。

特に、冒頭でいかにも獄中者である風貌の大悪党が結婚を完全にするための獄中ディナーのシーンが、ニックの外見も中身も両イケメンぷりをあらわす一番萌えボイントです。

それにしてもHQ に出る悪党はヒロインには悪党とならないことが多いことに驚きます。

ヒロインの絵柄が好みなもので、なんかもっと他にいいタイトルつけてあげられなかったのかと思いました。(「絶対絶命」なのはニックの方で、花嫁ではないですからね。彼の土壇場は、ヒロインにとって絶体絶命とこじつけるのも・・)
まだ読んでない人達のこの作品を手に取ろうとする気持ちを著しく低下させる、少し考慮の足りない題名です。
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