じわじわ気持ちが育つ暖かく優しい偽装結婚





2016年9月13日
おままごとじゃないけど、段々夫婦に育ちました。
好きになっちゃった、本気になっちゃった、恥ずかしい、その内心の動揺が可愛らしいし、このまま別れたくはない、でも本当の夫婦になるには、両人共紙切れという出発点の封印を解かなければ!
看病がかいがいしくて、てっきりそこで、と思いましたが、そう安易に決着させませんでしたね。
曲者義母の存在もあります。
「どうしたらいいの?わたし、サイラスを愛している」の場面は、読んでいるこちらにも胸の痛みが!
逃げ出したくなるのも理解できる展開です。
とにかく、共に強引さがない理性的な始まりでも、相手に惹かれていくステップを着実に歩んで、最後は心から「私たちは夫婦」と言える、よい相手に巡り会えたものだと思います。
亡父が依頼していた弁護士、ありそうな理由だけれど、しょうもないことで、ヒロインの受ける利益を失わせるすんでのところだったという辺りにこのストーリーの罪作りな面と、また反対に、災い転じて福と成す、の運命的側面とがあって。
それから、継母の仕打ちのひどさに対し、読み手のこちら側に前半ストレス溜まりますが、遅すぎた救いの登場の前は、彼がヒーローよろしく丁度のタイミングで参上、彼自身が、ヒロインの救世主みたいなもの。義母の悪事から助けられ、今度は看病では助けるヒロイン。一方彼は、HQお定まりの、結婚しないと不利が生ずるのを食い止めたいが為だけの、便宜上の形式結婚。
互いの利害に基づいて始めた紙切れの結婚は、文字どおり紙だけの繋がりで、しばらく物語はどこか淡々と進行します。
何となくそのままかと思いきや、接触時間の増える看病ハプニング。
結婚という形式が、相手を気遣い病に倒れた彼を見舞い、両者の気持ちを培養する、かっこうの理由・枠組になっていたのでした。
彼が、自分の気持ちを語るところも奥ゆかしい感じで、柔らかい着地。とても好感が持てます。
彼の突拍子もない申し出を断ろうと彼の会社に向かう決意の3コマと、その直前の、えっ、というひとコマの計四連発は、少し違和感のあるやや激しい見た目の台詞の表現。全体穏やかなトーンの中での固い気持ちを表しているのも一面判るが、アクセントにしては、何となく、なにもその見せ方にしなくても、との引っ掛かる気持ちが残りました。
好きになっちゃった、本気になっちゃった、恥ずかしい、その内心の動揺が可愛らしいし、このまま別れたくはない、でも本当の夫婦になるには、両人共紙切れという出発点の封印を解かなければ!
看病がかいがいしくて、てっきりそこで、と思いましたが、そう安易に決着させませんでしたね。
曲者義母の存在もあります。
「どうしたらいいの?わたし、サイラスを愛している」の場面は、読んでいるこちらにも胸の痛みが!
逃げ出したくなるのも理解できる展開です。
とにかく、共に強引さがない理性的な始まりでも、相手に惹かれていくステップを着実に歩んで、最後は心から「私たちは夫婦」と言える、よい相手に巡り会えたものだと思います。
亡父が依頼していた弁護士、ありそうな理由だけれど、しょうもないことで、ヒロインの受ける利益を失わせるすんでのところだったという辺りにこのストーリーの罪作りな面と、また反対に、災い転じて福と成す、の運命的側面とがあって。
それから、継母の仕打ちのひどさに対し、読み手のこちら側に前半ストレス溜まりますが、遅すぎた救いの登場の前は、彼がヒーローよろしく丁度のタイミングで参上、彼自身が、ヒロインの救世主みたいなもの。義母の悪事から助けられ、今度は看病では助けるヒロイン。一方彼は、HQお定まりの、結婚しないと不利が生ずるのを食い止めたいが為だけの、便宜上の形式結婚。
互いの利害に基づいて始めた紙切れの結婚は、文字どおり紙だけの繋がりで、しばらく物語はどこか淡々と進行します。
何となくそのままかと思いきや、接触時間の増える看病ハプニング。
結婚という形式が、相手を気遣い病に倒れた彼を見舞い、両者の気持ちを培養する、かっこうの理由・枠組になっていたのでした。
彼が、自分の気持ちを語るところも奥ゆかしい感じで、柔らかい着地。とても好感が持てます。
彼の突拍子もない申し出を断ろうと彼の会社に向かう決意の3コマと、その直前の、えっ、というひとコマの計四連発は、少し違和感のあるやや激しい見た目の台詞の表現。全体穏やかなトーンの中での固い気持ちを表しているのも一面判るが、アクセントにしては、何となく、なにもその見せ方にしなくても、との引っ掛かる気持ちが残りました。

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なおみん さん
(女性/60代~) 総レビュー数:2件
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romance2 さん
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そめ さん
(女性/60代~) 総レビュー数:0件