娘が不登校になりました。「うちの子は関係ない」と思ってた
小林薫
娘ちゃん、自分の感覚を信じて生き抜いてね
ネタバレ
このレビューはネタバレを含みます▼
ラストで娘ちゃんが韓国語が得意とわかってホッとしました。
小林先生の「チャイナガール」も好きだったので、お子さんがアジア方面に興味を持つのも少し関連があるのかな〜なんて、共通点に気づいたりもしました。
得意なことを活かしていってくれたらいいな、と思える、よい読後感でした。
それから学校の対応のリアルさが勉強になりました。
中1のときの先生が、心配して話を聞きにきてくれる展開にはならないんですね…。
仕事だから転任したらそれまでなのは、頭ではわかるけど、気持ちとしては、こういう時に親身になってくれる先生がいてくれたら、世の中もっと生きやすいのにと、せつないです。
先生も余裕がないのもわかるんですけどね。
あとは私立の中学の先生の、漫画家は不安定発言も、いまだに肩書だけ見てそういう言い方するんだーと、現実がよくわかるエピソードの取り上げ方でよかったです。
この私立の先生は、小林先生の著作を全種類積み上げた状態を見たことないんだろうな。
私だったら「チャイナガール」全10巻と「善意の達人」全5巻分連載して単行本が出てる時点で、安定した作品を長期間供給できる作家先生だとの認識なのになあ(それに1話完結もので、こち亀みたいにどこから読んでも面白かったんだよ)。
なので次の人生でもまた漫画家でいてくださったら嬉しいです。
善達の続編の「極意の達人」も描かれることがあったら買いたいです。
そんな風に、小林先生の作品の魅力も、古い記憶から蘇らせてくれる、ハラハラドキドキそしてしんみりも有りの満足感の高い1冊でした。
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