思い、思われ、ふり、ふられ
」のレビュー

思い、思われ、ふり、ふられ

咲坂伊緒

Wヒロインって難しい

2016年11月1日
由奈視点で物語が始まったので、どうしても気持ち的には由奈に寄り添ってしまう。
由奈と朱里、それぞれの恋模様を描いてるんだけど
朱里の方は「思われ、ふり」担当で
由奈は「思い、ふられ」担当といったところかな。
由奈が恋した理央は朱里の義弟で、秘めたる想いを朱里に寄せていて
早くも失恋してしまう由奈だけど、朱里を思って嘘をついたり
理央をフォローしようとしたり、凄く健気で泣けてくる。
Wヒロインなのに、どうしても由奈寄りで読んでしまう為に
3巻までの流れは結構モヤモヤしつつ、どうなって行くのか興味深く、
なかなか魅力的なストーリーではあります。
でも、由奈の恋愛中心に読むならば、理央エンドであってほしくない複雑な思いにもなったり。
あんなにも朱里を想っている理央が、いつか由奈に向いたとしても
何かモヤッとするし嘘っぽく思えちゃうし。
理央は本気出せば朱里の心を向かせられる可能性はある。
親は過剰反応し過ぎだけど、血は繋がってないんだし
「ケダモノ彼氏」みたいに結婚だって出来るわけだし
告白も許されないとか、そんな苦しまなくていいのにって思ってたから
とうとう行動を起こす展開に、おぉーってなった。
いいねしたユーザ13人
レビューをシェアしよう!