このレビューはネタバレを含みます▼
チベットのことなど全く知らないので、民族的な興味で言えばそこそこ満足。裏ガイドブック的と言いましょうか。でも漫画のお話としてはあまり面白みはないかなぁと思います。主人公がお兄さんに何をしてしまったのか、兄は何をしに行ってどうして帰れないのか・・・3巻までは旅のお話がメインでこのあたりの謎は4巻まで引っ張ります。引っ張るというか匂わせて無理やり4巻まで読者を連れて行こうとしている感じで、物語にうまく絡み合ってないんです。そして4巻冒頭付近でいきなりネタバレです。寺の息子である主人公とその兄、兄に寺の後継を押し付けて未だになんでも人任せな頼りない主人公。3巻の間ずっとその頼りなさと共に兄への申し訳なさにぐるぐるしてます。過去に何があったかという告白タイムで判明したこと。主人公は法事で忙しい兄に頼まれて兄の子供である赤ちゃんを任されるんですが、赤ちゃんは突然死。主人公は「こんな自分に任せた兄が悪い、兄が子供を殺したようなもんだ!」と言ってしまってそれを後悔していると。えー・・・?確かに後悔するほどひどい言い草だけど、そのセリフ自体不自然で無理ないですか?子供を亡くした身内に言うセリフかって思うのもあるけど、なんで兄が殺したようなものだ、ってことになるのかさっぱりわかりません。これを知りたくて4巻まで読んだのかと脱力しました。あといつまでたっても主人公は人の言う事を聞かない甘チャンでイライラしました。