恋する狼
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恋する狼

J・L・ラングレー/冬斗亜紀/麻々原絵里依

人狼オメガシリーズ、番外編ショート。

2017年1月11日
1作目狼を狩る法則に名前だけチラッと登場していた2人の話ですb。
シリーズ3作は登場人物と背景が被っているのに対し(各1冊ごと完結・主人公が毎回違う)、本作は本編とはまったく関わりない人狼の話。

値段も手ごろですが、話も短くあっさり。
他の方もおっしゃってますが、日本のオメガ設定とはだいぶ違うので、前作を読んでないと状況背景がややわかりにくい。

読んだ感想を一言で言うなら、シリーズの中では日本の腐BLに一番近い(笑)。
シリーズは海外ゲイの偏見を含むリアリティーの高いストーリー性、障害もあり深みと読み応えがある。

でも本作はレインのあほっぽさのせいで、キャラの可愛さとコメディー色が強い(笑)。
美人でえろいけど痛いレベルのおっちょこちょい、、
浅いぶんラブ度は高い。
色っぽいけどギャグなアホ絵も上手な日本の漫画作家さんが描いたら、面白さが倍増した気がする。

いやー、絵で萌るタイプの話ですね!
字面で追うと、なんつーか、、
レインの粗相は痛いを通り越して日本じゃ公害レベル。。?
マジで読むとイラッときそう(笑)

それにしてもキャロライン・レイン、周囲の大らかさに驚きの座布団2枚。。
(周囲に迷惑かけないのが大事って、日本独特の価値観とはいえ)日本だったら笑えない(笑)。

<本作から読む方へ:オメガ設定の違い>
オメガバースは元は海外発祥の設定だそう。
今まで読んだのとはα・β・Ωの位置づけがかなり違いました。
(詳しくは2作目狼の見る夢はの訳者あとがきに解説も有)

以下、参考までに。
*人狼は遺伝で男性のみ。女は人間。
*地域の群れに属し、強い者がリーダーでアルファ、副官がベータ。オメガは弱いが稀少、群れでは特別な存在でリーダーに保護され従属(いない群れもある)。
*人狼は運命のメイト(恋人パートナー)が存在し、普通は人間の女性。
(本シリーズはゲイ恋話なので、メイトは人狼の男どうし)
*メイトに出会うと発情。発情や感情の起伏で、目や牙や爪が狼化。目が変化すると視界が白黒。
*相手の存在や強さなど互いに認知できる。
*事情により後天的に人間を人狼にすることも可能。
(人狼は人間より生命力が強く傷もすぐ治る。大事な人が死にそうな時、人狼にして助けることも)
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