ぼくの村の話
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ぼくの村の話

尾瀬あきら

絶対に読んでほしい、成田空港の話

2017年1月15日
成田空港を利用するたくさんの人達の中で、空港建設の際に大きな犠牲が払われたことを、どれだけの人が知ってるでしょうか。
空港建設にあたり、国益を理由にある日突然、自分達の住む村を予告もなく追い出されそうになった人達がいました。
それが原因で、仲の良かった村民達は分裂して、正義を訴えるための闘いは泥沼化し、なんとか開港はしたものの、現在でもこの遺恨は残っています。
つい最近まで、成田空港に入る時に必ず検問があったのもこの為です。
国が権力を振りかざすだけではなく、もっと民の声に耳を傾けていたら、結果は違ったかもしれない。
これは成田空港以外でも、形を変えて起こっていた問題だと思います。
羽田空港の便数が増え、「成田空港は遠くて不便」と不満を漏らす人が増えましたが、日本の高度成長期を支えた成田空港ができる前にどんなことがあったのか、この作品を読んで知ってほしい。
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