愛を知らない伯爵
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愛を知らない伯爵

ジェニー・ルーカス/桜屋響

愛とは何か自分で答えを見つけるストーリー

2017年2月11日
少しでも長く一緒に居たい。去られると辛い日々になる。相手の喜ぶことをしたい。
一度破局した原因は、彼女が彼に対して口にした愛。彼は代わりを探そうと思った。ヒロインは愛を拒絶されて去った。
ヒロインでないとダメなことがわかった彼の、涙ぐましいヒロイン繋ぎ止め作戦。結構そこまで彼女のためにするのね、というコメディ。

私には、三の線が強すぎて、伯爵が素敵に見えづらかった。駄々っ子のように、なになには欲しい、なになには要らない、と、我儘を言っているようにも見えた。

でも、愛というものを否定的に捉えすぎていて、自分から遠ざけすぎていて、彼は、愛を知らなかっただけ。

ヒロインも気づく。それが何たるかを。

クライマックスのドタバタは全て彼の独り善がり。
この遠回りが当人真剣、周りは「はいぃ??」というようなものだが、自分から遠ざけてみてやっと目覚めてヒロインを愛する自分。

別れたあとヨリを戻すストーリーは多いが、この話は短期で戻すため、赤ちゃんはまたまだ相当な赤ちゃんのはずで、そこが何となく、母子ともに描かれた姿にピッタリ来なくて、見ていて時間経過のずれを感じてしまう。
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