人魚姫の弟
」のレビュー

人魚姫の弟

犬飼のの/笠井あゆみ

ストーリーは王道。でも描写も挿絵も丁寧😍

ネタバレ
2017年2月27日
このレビューはネタバレを含みます▼ まず 表題作ではないエロ中心の短編から始まるので、初めての構成に心の準備が追いつかず、ビックリしました(笑)
始めの3話は表題作とは別の世界観のお話で、熊系山男(毛多め)×美人元男娼が2話、イケメン王族?×天然美人(男娼弟)が1話です。個人的には不幸な美人お兄ちゃんより、純朴に育った弟くんのお話の方が好きでした。続きがありそうで無いのが残念です。 不幸な…と前述しましたが、元男娼兄のお話(始めの2話)も意識的に明るく書かれているので、重くは無いです ご安心を。

表題作はボリューミーですね。褐色肌イケメン王子×泡になった人魚姫弟のお話です。
展開がそこここで予想できるものの、人魚王子のピュアさ健気さと人間王子のイケメン具合に胸を打たれました。そして次々不幸が舞い込み、終わらない終わらない😩 ですが、勿論最後はハピエンですよ!その後の二人のお話も短いながらあります。
ただ…王子との出会い&最後の王子大丈夫よね!?あたりの描写があえてほぼ無しなのですが、中身が丁寧に描かれていたぶん 肩透かしを食らった気分です。エンディングに関しては、その後のお話の方に さらっと「こんな感じだったよ」と記されているので、コレに繋げたかったのか…とは思いましたが、わざわざお話を分ける必要を感じなかったので、モヤっとです。なので星−1します。
長々語りましたが、文章もさることながら 挿絵の美しさも秀逸な作品です。私は表紙に惚れて購入したクチですが、全ての挿絵がクオリティで 読んでいて幸せでした。特に表題作、人魚王子が細部まで綺麗綺麗!これだけでも見る価値ありだと思います。満足感の高い作品でした。
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