このレビューはネタバレを含みます▼
ヒロインは領主の令嬢なのに、社交界にも参加できず、家が困窮していて、母親の病気も良くならず…でも、明るく優しく美しい娘です。結局、負債を負ってるので小太り好色オヤジの豪商が爵位目当てで申し込んできた結婚を断れず、みんなのためにと健気に結婚を承諾するヒロイン。でも婚約者オヤジが『処女は面倒くさいから、処女を捨ててこい』と仮面パーティーに娼婦さながらの格好で参加させられるという可哀相すぎる展開です。そこにヒーローが偶然登場して危機を救ってくれますが、実はヒーローはヒロインの事を知っていて…でも、ヒロインとヒーローの家はロミジュリみたいに家同士が仇敵なんですよね~。色々と問題ずくめなんですが、ヒロインの切羽詰まった状況を聞いたヒーローは、かなりの策士で、国王命令だと言って(実は国王とヒーローは親友)強引にヒロインを嫁に迎えちゃう所から物語が始まります。敵陣にたった一人で輿入れするヒロインの可哀相でいじらしくて健気なこと!!その後、ヒロインが持ち前の明るさと優しさでみんなに愛される領主夫人になる過程を楽しめるストーリーです♡。ヒーローはヒロインが大好きなクセに冷たいんですけど…知らない所ですごくヒロインを助けている小人の靴屋さんみたいなヒーローです(笑)。ヒーローは騎士なので、自ら国境地帯を守っている真面目で強くて厳しい人ですが、最後にその辺りの“戦う夫をサポートする賢妻”っぷりも見れて、本当に楽しめた一冊でした♡☆彡