ストーリーも絵も何もかも良くできていた





2017年3月27日
設定に、お飾りな職業が付いているのではなく、自分に厳しいプロフェッショナルな二人なのがとても印象的。自分のやっていることや目指していることに気持ち良いくらい真摯。その熱心さの余り陥るスランプの苦しさはいかばかりだろう。もがき、そして救われ、二人のロマンスの成り行きと共に何だか清々しい千秋楽へ。彼への理解が少しずつ深まるほどに頭をもたげる不可解な、ヒロインの父親の死。
二人の愛も、不要なベタつきを見せずに、しかし、読み進めるにつれ、空白の時期もずっと心の奥底では結ばれていたことがわかる。
才能に溢れて業界に実力が評価される彼のヒューマンな人柄が、仕事でも生活面でも身近に接して徐々に解ってくると、ヒロインは、父親の死を彼のせいだとは思えなくなっていく。この過程が、嘘っぽくないのだ。
背景に仰々しさはないのに、二人のまわりがよく表されている。テキトーに描いてないな、と思える。
舞台作りに関わる情景のあれこれがなんだか生き生きしているのだ。
二人の愛情の静かな盛り上がりが良かった。HQには、ヒロインが誤解に基づく彼からの暴言を甘んじて耐える、というのがひとつの典型の展開だが、これは、ヒロインがぶつけるぶつける。かなり言い過ぎている。
謝った方がいい。真相がやっと明るみになったとき私は強くそう思うが、そこは、HQの想定読者層が、基本、男性ではないがために、ヒロインの謝罪なしに結末がーー!?。
HQ結構あちこちで男性には謝らせるのに不公平ではないのか?
彼は男性として、という以上に、人間として信用できる。
(ヒロインが、彼キアーに後ろ髪を指で梳いてもらってるシーンがある。思わずキアーのしなやかな指を想像し、悶絶しそうになった。)
これまで沢山のHQにファイブスターズを付けてきているが、こういうしっかりと構成されたストーリーと、不安定さの無い絵、造形の良さ、など良い所を一杯持ってる物を見せるものに当たると、幾つかには気前良すぎだったかも、という気になってしまう。
二人の愛も、不要なベタつきを見せずに、しかし、読み進めるにつれ、空白の時期もずっと心の奥底では結ばれていたことがわかる。
才能に溢れて業界に実力が評価される彼のヒューマンな人柄が、仕事でも生活面でも身近に接して徐々に解ってくると、ヒロインは、父親の死を彼のせいだとは思えなくなっていく。この過程が、嘘っぽくないのだ。
背景に仰々しさはないのに、二人のまわりがよく表されている。テキトーに描いてないな、と思える。
舞台作りに関わる情景のあれこれがなんだか生き生きしているのだ。
二人の愛情の静かな盛り上がりが良かった。HQには、ヒロインが誤解に基づく彼からの暴言を甘んじて耐える、というのがひとつの典型の展開だが、これは、ヒロインがぶつけるぶつける。かなり言い過ぎている。
謝った方がいい。真相がやっと明るみになったとき私は強くそう思うが、そこは、HQの想定読者層が、基本、男性ではないがために、ヒロインの謝罪なしに結末がーー!?。
HQ結構あちこちで男性には謝らせるのに不公平ではないのか?
彼は男性として、という以上に、人間として信用できる。
(ヒロインが、彼キアーに後ろ髪を指で梳いてもらってるシーンがある。思わずキアーのしなやかな指を想像し、悶絶しそうになった。)
これまで沢山のHQにファイブスターズを付けてきているが、こういうしっかりと構成されたストーリーと、不安定さの無い絵、造形の良さ、など良い所を一杯持ってる物を見せるものに当たると、幾つかには気前良すぎだったかも、という気になってしまう。

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romance2 さん
(女性/60代~) 総レビュー数:1852件