小説花丸 続・愛の在り処は見つけたけれど
」のレビュー

小説花丸 続・愛の在り処は見つけたけれど

樋口美沙緒/街子マドカ

深い

ネタバレ
2017年7月3日
このレビューはネタバレを含みます▼ 賛否両論ですが、この巻は母親の愛情を得られずに育ち生きてきた葵の、母親への愛が昇華される話です。それは同時にシモンと彼の母との歪んだ母子関係、自分が求めた分の愛情を実子の空へと注ぐ葵の母親として生きることへの苦悩の消化でもあると思えました。読み終えてすごいな、と思いました。BLでこんなに親子関係で感動させられるとは…。
私はオメガバースも男性の妊娠出産も好みではないんですが、唯一このムシシリーズだけは受け入れられます。それはこういうバッググラウンドあっての妊娠出産であり、そこへたどり着くまでの苦悩が痛くて、でもその痛みに寄り添って読んでしまうからなんですよね。葵とシモンと空が幸せになれるよう、早く続巻の電子化をお願いします!!
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