ラヴァーズ・キス
」のレビュー

ラヴァーズ・キス

吉田秋生

色んなキス

ネタバレ
2017年7月17日
このレビューはネタバレを含みます▼ 理伽子と藤井くんの、心が通いあってからの「大好きだよ」を伝え合う優しいキス。
「あなたが誰を好きでも、私はあなたが好き」を伝えるキス。
恋人たちの、あるいは恋人にはなれない二人の、色んなキスと恋の話が詰まっています。
傷ついても泣いても、色んなことに絶望しても、人は誰かに恋をするのかな、と読みながら思いました。
吉田先生は傷ついてトラウマを抱えた人物を描くのが繊細で巧みなので読んでいると感情移入して涙がポロッと出てきます。
BANANA FISHのアッシュも、傷ついてボロボロで、だからこそ本当の愛に飢えていて、そういう人特有の美しさを描くのが本当に上手いなぁ、と。
吉田秋生先生の作品にはどれも共通して、『傷ついて再生する』過程が描かれているので好きです。
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